JBP(JINKEN Bicycle Products)について、24inch Street Trial Bike (trMOZU)についてなど、jinkenの(ほぼ)自転車尽くしのブログ。

2011年4月21日木曜日

Kitami君の話を聞いた。

今日は、こないだまで高校生だったKitamiくんの話を伺うべく、
調布の、自転車乗りが集まるカレー屋さんバスタブに行きました。

twitterとごくわずかな口コミだけでの告知だったのですが、
20人くらいの自転車乗りが調布のバスタブに集まってくれました。

Kitamiくん(18歳)は、
震災直後(5日後)に寝袋と一週間分の自身の食料などをバックパックに詰め込んで
電車とヒッチハイクで自転車を輪行して被災地(仙台市)に入り、
若林区を拠点に自転車で避難所をまわってお年寄りと子供を中心に声をかけながら飴玉を配って回ったのでした。
他にもいろいろと、現地で必要とされている手伝いをしていたそうです。
彼によると、現地にはその時から必要なもの、必要なことがたくさんあり、
行ってできることは山のようにあった(そして、今もある)そうです。

彼は現地に向かう途中で毎日新聞の記者にインタビューされたそうなのですが、
それが実名で報道されてしまい、直後からネットで執拗で姑息なバッシングを受けました。
つまりは、「どうせ邪魔になるだけだ」というのです。

確かに、私も生々しく思い出しますが、
震災5日後といえば、まだ「むやみにボランティアになんか行くもんじゃない」とか、
「行ってもどうせ邪魔になるだけ」「我々には募金するくらいしかできることはない」
という雰囲気がネット上に蔓延していました。

その頃、嘘か誠か阪神大震災が繰り返し引き合いに出され、
「まだボランティアは邪魔」という言説がくどいほどネットに
(私が主に触れていたのはtwitterからの情報なので偏りはあるでしょうが)あふれていました。
ヒステリックなほどに。

それは、今考えれば、現地に行けない(行こうと思わない)人たちが、
自分が被災地から離れた「安全な場所」にいることによって感じている何か引け目のような複雑な感情になんとか折り合いを付けようとして(つまりは自分を正当化しようとして)、
現地に向かおうとする正義感あふれる若者(たち)を必死でバッシングしていたような気すらします。
その時彼らと同じように「安全な場所」にいた私も、・・・彼らの気持ちは少し理解できます。

確かに、何も考えずにむやみに現地に向かうだけでは、
かえって被災地の人たちに迷惑をかけることもあるでしょう。
自分の食べる物も寝る装備も持たずに被災地に乗り込んでも本末転倒でしょう。

しかし、Kitamiくんは違いました。
ボーイスカウトの経験もある彼は、
自分の食料や寝袋など、誰にも迷惑をかけずに現地で動ける装備を持ち、
そして独立して自由に機動力よく動ける自転車という最高の道具にまたがり、
震災後5日というタイミングで被災地で不安な毎日を送る人たちに喜ばれるであろう、
そして、子供やお年寄りなど、多くの人に手渡すことのできるであろう飴玉を大量に背負って、
ほとんど誰にも相談することなく一人で入念な計画を立てて、仙台に向かったのでした。



Kitamiくんのことは、私も昨年2度ほど一緒に自転車に乗って遊ぶ機会があって知っていましたが、
先日、あるメッセンジャーの先輩からのメールで彼が震災直後に現地入りしたことを後で聞き、
ぜひ直接彼からその経験を聞きたいと思いました。

それは、彼へのバッシング(に代表される当時のネット言説)について
まるで「自然なこと」のように感じてしまって縮こまっていた当時の自分(たち)の感覚と、
彼がその若い素直な正義感で「大切なこと」だと感じてすぐ行動を起こし、
多くの人に感謝され被災地を勇気づける小さいけれども確実な力となった、
その現実とのギャップをしっかりと受け止めておきたい、と思ったからでもありました。


1時間以上にわたって被災地での経験やそのときに彼が感じたことを話してくれたKitamiくんに感謝。
集まってくれたみなさん、たまたまバスタブに居合わせてくれたみなさんに感謝。
場所を使わせてもらったバスタブさんに感謝。

(今日は、帰る間際のこの写真しかありません・・・)

彼から直接詳しい話を聞いて、ひとりひとり、いろいろと感じることはあったはず。
もちろん、私も。
何が「正しい」行為で、なにがそうではないのか、
それを考えるべきなのは、メディアでも「偉い人」でもなくて、自分自身。



日本の明日が、今日よりも明るくなりますように。


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自分にも何かできないだろうか、とお考えの方に。
メッセンジャーたちが団結してこういった行動を起こしています。


活動の経過はこちらで随時報告されています。

ご支援お願いいたします。

 

 

msgr-scrum(メッセンジャースクラム)について

msgr-scrumとは、2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震での被災地及び被災者を、日本のメッセンジャー達が所属会社の垣根を超えて 中・長期的に支援するプロジェクトです。そうした支援活動をきっかけにメッセンジャー達が【スクラム】を組んで被災者だけでなく、自らのメッセンジャー業 界の将来に備えたり、人間としての生き方を改めて見つめ直そうという啓蒙活動も含まれます。

震災への支援として様々な手段が候補に挙がりましたが、即効性、即応性および透明性を考慮してまずは、既に被災地で活動しているメッセンジャー関係者へのサポート(募金)を通じて現地への支援とさせていただきます。

募金活動の次の展開としては、このプロジェクトに関連したアパレルや服飾品を制作し、その制作にかかったコスト以外を義援金として被災地に寄付することが 検討されています。更に、今般の福島原子力発電所の事故を受け、エネルギー源の再考及びエネルギーシフトも含め、ゆくゆくは「本当の豊かさとは?」と言っ た啓蒙活動や訴えも社会に対して行おうと考えています。

更に、このプロジェクトを通じて実際に東京で大きな災害が起きた際にメッセンジャー業界全体が「東京の情報網」として機能できるような「防災マニュアル」の作成や有事の際に「どうするのか?」と言う意識の統一も図っていきたいと考えています。

2011年4月7日

(以下50音順)
アローメッセンジャーサービス株式会社 上山大輔・武井良祐
有限会社クリオシティ 柳川健一・小磯峻
有限会社クーリエ 石出勝行・大木達也(TKBMA)
株式会社サイクル急便 棈木亮二
有限会社サイクレックス 木村信一
株式会社メッセム 岩淵寛
関塚淳
渡辺謙資

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